缶サット甲子園2012 和歌山地方大会 結果・報告

開催概要やレギュレーション等は、こちらのページをご覧ください。

大会結果

  • 大阪桐蔭高等学校
  • 大阪府立茨木工科高等学校
  • 香川高等専門学校
  • 近畿大学附属和歌山高等学校
  • 岐阜県立恵那高等学校(※全国大会出場)
  • 岐阜県立大垣工業高等学校
  • 岐阜県立可児工業高等学校
  • 岐阜県立岐阜総合学園高等学校(※全国大会出場)
  • 和歌山県立海南高等学校
  • 和歌山県立桐蔭高等学校(※全国大会出場)
  • 和歌山県立日高高等学校(※全国大会出場)

当日の様子

左:バルーンを用いた落下試験 / 右:缶サットを調整する参加メンバー
実技の様子
競技後のプレゼンテーション
プレゼンテーションの様子

大会講評

本日は風の強い中でのバルーンでの落下実験だったため、思うように高度やタイミングが取れず、各校苦労をされました。本来であればモデルロケットによる打上実験を予定していましたが、機器の開発が間に合わず、大変御迷惑をお掛けしたことをまず最初にお詫び申し上げます。

競技の内容ですが、ベテラン校から初参加校まで様々なレベルで、それぞれの限界にチャレンジした取り組みが多かったと思います。一方でこれは関西~中部という昔で言う工業地帯の特徴なのか、非常に工学的なミッションが多かったように思います。

日本の宇宙開発は様々な「工学技術」では世界最先端を走ることに成功していますが、一方で「利用を広める」部分ではまだまだ足踏みをしています。工学技術の先端を求めることはもちろん良いことですが、是非、「何のためのデータ計測か」と言ったところにも力点を置いていただきたいと思います。

また今回、地方大会の参加校が11校と多かったため、事前プレゼンテーションはビデオによる審査とさせていただきました。運営側では最初、ただのプレゼンテーションの録画ぐらいを想定していたのですが、ビデオになったことによって様々なクリエイティブなプレゼンテーション資料を送っていただく結果となり、嬉しい悲鳴でした。これはなかなか楽しいので来年度以降は全国にも広めようか、とも考えております。和歌山地方大会のビデオプレゼンテーションは、各校の了承が取れれば是非、公開したいと思いますので、また御協力ください。

さて最終的な結果です。

まずは和歌山県立日高高等学校が企画力・実施内容とも完璧であるとのことで、1位を獲得しました。おめでとうございます。

次に和歌山県立桐蔭高等学校が技術力の高さ、および落下実験に際してきちんとシーケンス表を作り運用に当たっていた点などが評価され、2位を獲得しました。しかし一方で、ミッションとしてはもう少しおもしろみを持たせても良いのではないかとの意見もありました。

3位には魅力的なビデオプレゼンテーションを披露してくれた岐阜県立岐阜総合学園高等学校が選ばれました。本大会で唯一パラフォイルにも挑戦しており、今回は高度が不足しましたが、全国大会では見事な操縦を見られることを期待しています。

4位は僅差ではありますが、岐阜県立恵那高等学校が選ばれました。缶サットの基礎技術力に加え、ミッションの意義付けなどが高く評価されました。

以上が全国大会への出場校となります。おめでとうございます。

なお5位以下になりますが、評価としては、和歌山県立海南高等学校・岐阜県立可児工業高等学校のグループ、大阪府立茨木工科高等学校・大阪桐蔭高等学校のグループ、岐阜県立大垣工業高等学校・香川高等専門学校・近畿大学附属和歌山高等学校のグループの順となっています(同一グループ内は順不同です)。

本日は暑い中の競技会となりましたが、どうもお疲れ様でした。全国大会に出場する4校は是非、今後も頑張って優勝を勝ち取ってください。今回選に漏れた各高校のチームも、是非、来年に向けて頑張ってください。また来年の和歌山地方大会でお会いしましょう!

審査委員長 秋山演亮(和歌山大学特任教授、宇宙教育研究所所長)